嵐のような出会いの夜

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ベッドに上がってくると 葵の顔の両脇にポフ!と手をつく 囲うように至近距離でぎりっと葵を睨みつけた それは噛みつきそうな勢いで… ちょっとガラの悪い迫力ありすぎる目力も相まって… 「お前!名前は!?」 真剣に貴司は問う 声が大きくて反射的に葵は一瞬目を細めた 「葵です… 柊葵(ひいらぎ あおい)」 素直に答えた葵に、貴司は一瞬表情を止めた 「それ本名?絶対?」 葵はこくんと頷く 貴司はそののちわずかに息を吐くと… 葵をじーーーっと穴のあくほどみつめたまま声だけで 「内藤」 と低く短く言った いつの間に部屋にいたのか、内藤と呼ばれた男は 「はっ」と返事をして部屋を出て行った 貴司は燃えるような熱い視線で葵を貫くと
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