高円寺龍三

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「立てますか…?」 内藤に聞かれる 温まったカラダは幾分スッキリし回復していた 「はい…」 葵は立ち上がり… しかし足元がややふらつき、ほんのわずかバランスを崩した… 自分でも立て直せる範囲だったがーーー 瞬間、内藤が葵をたくましい胸に その筋肉質な腕で抱き寄せていた 裸の肌と肌が触れている… 葵の胸がぴたりと内藤に触れている 内藤が息を飲む 「すみません…大丈夫ですか?」 葵をしっかり抱いたまま内藤が聞く 声がわずかに上ずっている 「大丈夫…」 葵が体勢を整えようとした 一瞬だけ、内藤の腕が遅れた 一瞬ののち内藤はそっと葵から手を離し バスローブをかける その時バターンと大きな音 「貴様 よからぬことを考えてるな」 いつの間にか浴室に入ってきたのは貴司の父の龍三の腹心 真壁だった
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