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唇がまた塞がれて。両方の手が胸の先端を摘んだから、吐息が彼の口の中にくぐもった。熱いキス。
やわやわと揉んで、頂を転がして。うっとりするような手つきで、何度も繰り返される。
触れられた肌に、熱が燈っていく。
巧みな手は、片方だけ脇腹を辿って、下肢へと辿り着いた。あっという間に衣服を奪われて、直接太腿を撫でられる。
下肢が熱い。
不意に、手のひらがそこを掠めた。下着の上からなのに、ビクリと反応してしまう。彼相手だと感じすぎてしまう、私の身体。
「心美、声出てるから…気をつけて、」
気付かなかった。キスの合間に、声が止めどなく溢れてしまっていたらしい。慌てて、口を両手で押さえた。
指が、下着の上からそこを辿る。
「…ッ、…ッ…！」
焦れったい、その手つき。
「履き替えないと寝れないな、」
満足そうに微笑む彼。誰のせい！って噛み付いてやりたかったけど、やめた。そんな風に言ったら、返って喜びそう。
下着に手が侵入して来た。直接触れる、器用な指先。どんどん熱が高まっていく。
「…ン、…千晶ッ、」
「…イきそ？」
「んッ、」
熱が弾けた。身体を震わせると、彼は首や鎖骨にキスを落とした。
「…幾つになっても可愛いな、心美は」
下着を脱がされて。今度は中に挿ってくる、彼の指。唇は上半身にキスの雨を降らせていた。
「…ン、んンッ、ンッ…！」
手で押さえて耐えるけど、指の動きに合わせて声が漏れる。彼が嬉しそうに顔を覗き込んできた。
「…そんなに気持ちいい？」
「…ッ…、」
「それは光栄だな、」
小さな波が押し寄せている。その向こうから、きっと大きな波が来る。
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