エピソード4 台風の目

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エピソード4 台風の目

 マイニチマート 駐車場 過疎化が進むこの街の数少ないこのスーパーマーケットに一人のスーツの男性がいた。 その男性は片手に袋を持ち、疲弊した様子で自分の車に向かう。 「はあ、今日も仕事疲れた、、とっとと家に帰って酒飲むか」 といいながら、車のドアを開け、エンジンをかけた。 そのまま車は走りだした。 すると、男性の車の前に人影があらわれた。 「うおっ!」ーキをかけた。 キキィ!! という音と共に車は急停車した。 しかし、遅かった。 男性は人をはねてしまった。 「あ、やべ、、、」 男性はすぐに車を出て、確認した。 「、、え?」 男性は驚きの声を上げた。 車はへこみ、自身も人をはねた感触はあった。 しかし、人がいない。 「、、どういうことだよ、、おい」 中央高校 2階南渡り廊下 「、、、はあ」 と、俺はため息をつく。 「どうしたの?高綺?」 「なぜ理科の授業の時だけわざわざ渡り廊下を渡り、物理室までいかないといけないんだ?実験をしないのなら教室での授業でもいいだろう」 俺たちは特別教棟2階にある物理室に向かっている。 「別にいいじゃないか。こういうのも青春だよ」 「お前の青春はどういう基準で成り立っているのか、、」 悪魔に頼んで診てもらおうか。 「なあ、そういえばなんだが、悪魔に変な能力もらったのはいいが、どうやって使うか知ってるか?」 結局あれからメイドさん達は各自の仕事に戻り、高綺は家に帰り、俺は寝たからな。 悪魔は、ここに暗くてジメタイ部屋はあるかと言われたので、地下室に案内したきり、会っていない。 てか、ジメタイってなんだよ。 「そういえば聞かされてないね」 「あの悪魔、敵対勢力とか言ってたよな」 「うん、言ってたね」 「もし、そいつらが襲ってきたらどうしようかなーって」 「まさか、そんな都合よく襲ってこないよー」 「まあ、そうだよな」 「はははは」 「ははははは」 と、俺らが起こりもしない話に花を咲かせていると、 ドゴッ!という音が後ろから聞こえた。 「ぷひゃ!?」 「うおっ!」 後ろを振り向くと、渡り廊下がなくなっていた。 というか、ぶっ壊れていた。 壊れた渡り廊下を2階から見下ろすと、そこには、うちの制服を着たポニーテールの女がアーサーが持っていそうなエクスカリバー的剣を持って立っていた。 「なあ、湊」 「何?」 「俺達はフラグを立ててしまっていたようだな」 「うん、そうだね」
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