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エピソード2 謎の男と謎の魔法
「ふふふフハハハハ!!いや、すまんすまん。君の友達の変な声につい笑ってしまったよ」
変な声とはおそらく湊の驚いた声だろう。
「で、あなたは誰何ですか?いきなり入ってきて」
と、雫さんが言った。
「そうだな、自己紹介がまだだな。では、改めて、私の名前は、、、と言いたいところが、私には名前がない悪魔なのだよ」
悪魔?
悪魔と言えば、もっとこう、牙が生えてて、翼も生えてる禍々しい生き物のイメージなのだが。
「悪魔と言えば、もっとこう、牙が生えてて、翼も生えてる禍々しい生き物のイメージなのだが、という顔をしているな、高綺くんよ」
え、何この悪魔。人の脳内見えるのか?
というより、この悪魔、今俺の名前言わなかったか?
と思うと、悪魔は奇妙に笑った。
「ふふふフハハハハ!!答えを教えてあげよう。君は選ばれたのだ!抽選で」
「選ばれたって、俺が?」
「そうだ」
「抽選ってどんな方法で?」
湊、そこを気にするお前の脳内が見てみたい。
「あら、そこ気にするのね。まあいい、教えてやろう」
湊、この悪魔ちょっとびっくりしてるぞ。
「聞いて驚け!!!!あみだくじだ!!!」
結構一般的だった。
「えー。なんかこう、聖杯みたいなのがあって、そこからかランダムに紙切れが出るんじゃなかったのかー」
「それはハ〇ーポッ〇ーだ」
「君たちが何を言っているのかはわからないが、大変だったんだぞ。一つのでかい紙に75億人の名前をちまちま書いていって、そこから75億個の線を名前の下に引いて、その線と線を結ぶ線を400億個書いたのだぞ」
「悪魔様マジパネェッス」
いや、凄すぎるだろ!湊も凄すぎて片言になってるし。
「容量悪すぎじゃないですか?」
雫さんが曲がることのない正論を言った。
「仕方ないであろう。ロマンなのだから」
この悪魔、ロマンでまとめやがった!
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