19話 初デート

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 ロランはいつもより念入りに髪の毛を整え、真っ白なシャツにタイトなスボン、茶色の革靴。護身用に漆黒の刀を携帯し、朝食をとるため2階から1階へと降りていく。  「ロラン君、今日は随分おめかししているね…。」  ロランは緊張した面持ちで  「クレイグさん、何か変でしたら直ぐに直して来ます…」  「ロラン君、からかって申し訳ない。とても素敵だよ。今日は娘を宜しくお願いします。」  「こちらこそ宜しくお願いします。それで、ソフィアは…」  「なんでもデートの直前まで、洋服を秘密にしたいみたいでね。先に朝食は済ませているよ…」  「では、男2人だけの朝食だけど宜しいかな…」  ロランとクレイグ氏は、淡々と朝食を済ませる。ロランはクレイグ氏に、どこをデートしたら良いかにアドバイスを求めたところ、それは男としてのルール違反だよと窘められた(たしなめられた)。  いざ、デートの時間。ソフィアが奥の部屋から玄関に向かって来る。  淡いブルーのワンピースに、薄いピンクのストラップパンプス、胸には女の子らしいアクセサリーを付け、青いリボンのついたつばの広いの真っ白な帽子を被っている。  「どうロラン君…」
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