あの夜の彼

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あの夜の彼

さて…、どうしたものか…。 今日は金曜日だから明日は彼の仕事も無いだろう。 彼の家も分からないし…。 ん…、やっぱりウチに連れて行くしかないか…。 そう思って彼の身体を支えながら夜道を歩いて帰った。 ウチに着いて玄関で靴を脱がせ。 彼をベッドに運び降ろして靴下と上着を脱がせ、ベルトを緩めた。 冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し、ベッドのサイドテーブルに置き、彼の隣に座り身体を起こした。 「零くんお水だよ。大丈夫?飲める?」 トロンとした目で僕を見つめた彼が突然。 「マスターっっっ!! 」 と、叫ぶと同時に僕に抱き付いてきた。 いやっっ、ちょっと、、嬉し…、いや、そうじゃないっ。 酔っ払って誰かと間違えてる? いや、マスターって呼んだよな? 僕って分かってて抱き付いて来てる…? そんなの…、僕だって男だ…。 そして酔っている…。 いつもよりも理性は効かない…。 ずっと気になってたコから、そんな事されたら…。 その気になっちゃうよ? なのに、彼はそのまま僕の唇まで奪ってしまった。
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