762人が本棚に入れています
本棚に追加
何気ない会話を交わしながら、彼の事を少しずつ知っていく。
そこから分かったことは、彼は大手食品メーカーの営業をしていて、名前は鴇永 零(ときなが れい)と言い、年令は27才。
高校までを九州で過ごし、そこからはこの近くの大学へ進学して、そのまま地元へ戻らずに就職し6年目。
初めてウチの店に来た日は、本当にたまたまこの近くを営業で回っていたそうだ。
そして途中で寄ったコンビニで傘を忘れて来た事に気付き、取りに戻ろうとした所に急に雨足が強くなってきた。
で、その雨の激しさに傘を取りに戻る事を諦めて、雨宿りしようとこの店に入って来たそうだ。
これを運命というのかな…。
そんな事を思うなんて、僕も相当舞い上がってるんだな。
まあ、僕が勝手に心の中で思っているなら誰の迷惑にもならないだろう。
どうやら僕は、自分が思っている以上に彼が気に入っている様だね。
最初のコメントを投稿しよう!