第8章 運命共同体

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-----無空間----- またしばらく暗闇の中で立ち尽くしていると 再び光が灯り無意識に光の方へ向かって歩いていた すると次第に 校舎・校庭・教室・職員室・校門・表札・先生・クラスメイト 次々と絵が変わり これまたどれも身に覚えがあった そして絵は定まり 教室が映し出された 男性の担任の先生が黒板に何かを書いている それをクラスメイトの皆はノートに書き写していた すると 担任の先生は一人の男の子の生徒を指し 黒板の前に立たせ何かを書かせる 書き終わると担任の先生はその男の子に向かって何かを言うと頭を撫でていた その男の子は恥ずかしながらも嬉しそうに自分の席へと戻って行った そして 担任の先生はもう一人 女の子の生徒を指し黒板の前に立たせ何かを書かせた 書き終わると担任の先生は再び何かを言い 今度は女の子の頭をポンポンとし手を置いていた その女の子は曇った表情を浮かべ少し残念そうに席に戻って行った さっきの男の子が席に戻る女の子を眺め 少し頭を(かし)げていた 時間は変わり 給食の時間になった 先程 担任の先生から呼ばれた女の子が 給食のスープを運んでいる最中に 近くで走って遊んでいた複数の男の子達とぶつかり勢い良く体勢を崩し 持っていた給食のスープを地面に落とすと同時に女の子も倒れ机の角におでこをぶつけてしまう あまりの勢いにおでこがパクリと割れ出血してしまう その光景を見ていたのは 同じく先程 担任の先生に指された男の子で その男の子は怪我をした女の子に駆け寄り一緒に保健室へ行った しかし 給食の時間で保健の先生は不在だった すると 男の子は女の子をベッドに誘導し横にさせ カーテンを閉めた 出血の止まらない女の子に男の子は近付き そのまま女の子の血を吸い始めた その吸った血は飲み込まず地面に吐いて、 出血が止まるまでその作業を繰り返していた すると 次第に女の子の血は止まり 傷だけが残った しかし 傷が思ったよりも深くこのままじゃまた直ぐに血が出てきてしまう そう感じた男の子は カーテンを開け保険の先生の机の引き出しを開け出し何かを探している 女の子は不思議そうに見つめていると 何かを見つけた男の子が帰ってきた 再びカーテンを閉め 男の子の右手にはカッターナイフが握られており そのまま刃を出し男の子のは左手首を思いっきり切った 男の子の左手首から尋常(じんじょう)じゃない程の血が流れる それを男の子は横にさせた女の子に 流れるまま口に運び飲ませた さすがにその行動には女の子も初めは抵抗するが 次第に慣れていき およそ一リットルくらいの血を飲んだ 男の子の血を飲み終えると 大きく空いていた傷が綺麗に(ふさが)がれていた
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