第8章 運命共同体

4/17
前へ
/135ページ
次へ
男の子の血を飲んだ女の子は 自分のおでこを恐る恐る触ってみると つい先程までパックリ割れていた傷は綺麗に無くなっていた 女の子は起き上がり男の子の左手を取り 手首を確認した すると 深く負ったはずの傷が綺麗に無くなっていて 大量に流れた血も綺麗に無くなっていた そして ベッドから降りて奥の鏡で自分のおでこを見ると 綺麗に傷が治った事を改めて確認した女の子は嬉しそうに男の子に向かって勢い良く走り 思いっきり抱きしめた 男の子は そんな女の子を受け入れつつも直ぐに離し 保健室の棚から絆創膏を取り出し 再びカッターナイフで自分の指を少し切り絆創膏に血をつけ「これでバレないよ」とそのまま女の子のおでこに貼った 女の子はこの時 この男の子の正体は詳しくはわからないが きっと人では無いんだと理解した 不思議な事に全く怖いとは思わなかった むしろ女の子はこの男の子に初恋を捧げていた 男の子はカッターナイフを片付け そのまま教室へと戻った 女の子も後を追い教室へと戻って行った 二人は教室に戻ると教室中が騒いでいた 女の子がひっくり返したはずのスープは 一滴も溢れておらず無事だったのだ 教室中が騒いでる中 女の子は男の子の仕業だと直ぐに気がつく 女の子は尚更 男の子に幼いながらも心を奪われた そして 皆で何も無かったかのように給食を食べ 五時間目が始まり授業を受けていた しかし 突然 男の子に異変が起きる
/135ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加