第8章 運命共同体

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キヨカの腕に噛まれた跡を確認したカナタの母親カレンは慌ててカナタを抱き上げ急いで帰宅した キヨカは放課後に目を覚ましカナタが居ないのを確認し教室に戻ってそのまま帰宅した ------------------ 絵が変わり カナタの自宅が映し出され 茶の間にカナタを膝枕したカレンの姿があった カレンは庭の方を向き夕陽を眺めながら カナタの頭を撫でていた 「ここ! ここの場面は何故か鮮明に覚えてる」 以前カナタがハーフメンバーに語った唯一覚えていた母親の記憶 だが…ここからの事は記憶とは大きく違っていた カナタに優しい言葉をかけているカレン すると 玄関が開く音がし カイトとカケルが帰宅した カイトはカレンから連絡を受け カケルと公園で遊んでる中 急いで帰ってきた まずここの時点でカナタの記憶と大きく違っていた カイトはいなくなったと告げられていたが この時はまだ家族四人で暮らしていた カレンは寝ているカナタをカイトに渡し 血相を変えて家を出ていこうとする そんなカレンの行動にカイトは思わず止めるが 気にもとめずに行き先も言わずに出て行ってしまった すると間もなくカナタが目を覚ます そこでカナタはカレンが居ないことに気が付き カナタもまた家を飛び出してしまった カイトも二人を追いかけようとしたが まだ幼いカケルは駄々をこねてしまい追いかけられなかった すると 突然 雷が鳴り雨が降り出した 一方 キヨカは自宅に到着し 二階の自分の部屋で噛まれた傷の手当をし 包帯を巻いた そして キヨカは今日起きた事を思い出しカナタの事を考えつつ手当を終え一階におり台所に向かい冷蔵庫を開け飲み物を飲んだ 飲み終えるとリビングに向かい窓の外を見る 雨が降っているのに気付いたキヨカは 庭に洗濯物が干してある事に気が付き 普段からお手伝いで洗濯物を干したり中に入れたりしている為 この日もいつもの様に洗濯物を中に入れようと庭に出ると そこにはいつもとは違う事が起こっていた 洗濯物に触れる前に ふと玄関の方を見てみると カナタの母親カレンが雨に濡れていて髪が乱れており その髪の毛の隙間から見える目が充血していて かなり怖い形相(ぎょうそう)でキヨカに近付いてくる キヨカは幼いながらも危機を感じ 一旦 家の中へ避難する するとキヨカの両親が揃って帰宅してきた キヨカは両親達に気が付き 玄関へと飛び出して行った キヨカの様子がいつもと違うと感じた両親は どうしたの?と優しく聞くが キヨカは恐怖のあまり上手く言葉が発せず動揺していた そんなキヨカを心配する両親達だが まずは中に入ろうと靴を脱ごうとした 次の瞬間…! 背後から両親共に背中を刺された
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