第8章 運命共同体

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「かーくん…涙」 キヨカは枯れたはずの涙が安心からか再び流れた 「きーちゃん… それはきっと雨だな。 もう直ぐ晴れるから待ってろよな…?」 カナタはキヨカに笑顔を見せ カレンの止まった動きを利用し 剣を振り払いその隙に体勢を直した 「ドウイウコトナンダ… キサマハカナタデハナイナ?」 カレンはカナタとは違う気を感じていた 「当たり前だろ。 こんな弱虫と俺様を一緒にするな 俺様は気高い貴族様だぞ?」 カナタは完全に人格が変わっていた 「キゾク…?……ソウカ トウトウメザメテシマッタノカ… ソレモベツノジンカクトシテ…………」 カレンはついにカナタが鬼に目覚めたが 全く違う人格が生まれてしまったと説明した 「そう言われればそうだな。 てかよ、 もう俺様は貴様と語る事は何もねぇ… この身体のこいつの親だとしても、 俺様の親だとしても、 貴様みたいな非道な奴と一緒にされたくないんでな。 さっさと貴様を消し、 きーちゃんに綺麗な星を見せなきゃなんでな」 カナタは刀に変化させていた右手を青く光らせ剣の形に変化させた そのまま真っ直ぐ勢い良く カレンに向かって走った 「マダメザメタバカリノキサマニハ ワレヲタオスコトハデキ……グハッ!!」 「でき?…なんだって? 出来るよ下民が」 カレンに向かったカナタは そのままカレンの横を過ぎる …と同時に剣を振り 一瞬でキヨカの両親にしたそれ以上の数をカレンに切り刻んだ するとカレンの身体はバラバラになり再生不可能になった 「…かーくん お母さんなのに大丈夫なの?」 キヨカが立ち上がりカナタに近付いてきた 「きーちゃん来るな… もうこれ以上…辛い現実は見なくていい」 カナタの足元には傷だらけのキヨカのご両親が倒れており 遠目と近くで見るとでは大分 違っていた… カナタはキヨカのご両親を小さい身体で並べ 手を合わせていた この時カナタはもう一つの強い気を感じていた しかし 今はキヨカの両親を(とむら)っていた 「かーくん? 助けてくれて…ありがとう……」 キヨカは来るなと言われたがカナタの近くに来てしまった 「きーちゃん… 今は無理して笑わなくていいんだ… 思いっきり泣いて、 悲しくて辛いけど、 お父さんとお母さんにばいばいしよ……」 カナタは叱らず優しくキヨカを抱きしめた 抱きしめられたキヨカは これでもかってくらいに泣き叫び 枯れるまで涙を流した
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