死神様

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死神様

次の日、大分調子が戻ってきた。だるさも辛さもなくなった。ベッドから出て、部屋を出る。如月さん、どこにいるんだろう…?と思っていると前の方から如月さんが来た。如月さんも俺が起きたことに気づいたようで近づいてくる。 「おはよう、具合は?」 「おはようございます、大分良くなりました。」 「そう、それはよかった。」 ニコッと笑う如月さんに、不覚にもキュンと来てしまった。……ん?待てよ?キュンって何…!?慌ててその事は忘れようとする。そして遠くからだったから気づかなかったが、如月さんの服装が昨日とは違うことに気づいた。 「如月さん…その服装……」 「ん?あぁ、これ?仕事用の服だよ。」 「そう…なんですか。」 「あ、そうだ。ちょうどよかった。これからまた仕事を始めるんだけど、君もちょっと手伝ってくれない?」 「え?あ…はい。俺に出来ることなら…」 「よし、決まり!じゃあこっち来て。」 「あ…」 如月さんは俺の腕をとり、仕事場に俺を連れて行く。そして、仕事場に着いて中に入ると周りに本がぎっしり詰まった本棚と、奥に机とイス、それから周りは書類でいっぱいだった。 「そこのイスに座って待ってて、あとあまりそこの書類とかには触らないで。俺様は少し様子を見てくる。」 「分かりました。」 様子を見てくる?どういうこと?疑問に思いながらも、俺はイスに腰掛ける。 「本や書類がいっぱいあるけど…如月さんの仕事って何なんだろう。」 そう呟くと、突然パソコンの画面が明るくなった。 「……え!?」 驚いてイスから立ち上がってパソコンから離れる。 すると、パソコンの画面に頭蓋骨が映る。 「ひっ!?」 「おやおや?主様はまた、誰か連れてきたんですか。全く、困った人ですね。」 「だ、誰!?」 「失礼、私は主様の使い《イツ》でございます。」 「主様の…使い?」 「左様でございます。」 主様?一体誰の…?すると、ドアが開いた。如月さんが入ってきた。 「あ、主様!一体どこに行っておれられたのですか!」 「……え?」 主…様……?ってまさか……。 「イツ、お前…」 「す、すみませんっ!」 パソコンの画面がすぐ消えて、イツがいなくなる。そしてしばらく沈黙が訪れる。最初に話したのは如月さんだった。 「もう、アイツが言ったから分かるよな。単刀直入に言う。俺様は死神様だ。」
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