ドッヂボール!

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「そうだっ!静馬も一緒じゃだめ?」 「さ、佐紀!?なんで!?」 なんでそんなに慌ててるの? 「だって、静馬とデートしなきゃダメでしょ?だったら、沖縄でデートした方が楽しいじゃん!」 えへへ、静馬も来たら楽しそうだし! 「そ、そうか……それも聞いてみるな…」 「やったー!ありがとう、蓮斗さん!」 ギュウッてしがみつくと蓮斗さんは顔を真っ赤にした。 なんで? 「はあ?佐紀兄も一緒に連れて行きたいだと!?」 生徒会室で、さっきの話をするとまず叫んだのは五月女だ。 「あぁ、『どうせなら沖縄でデートした方がたのしいもん!』だとさ。」 五月女は頭を抱えてうなだれる。 これは、なにかいろいろとめんどくさそうだ…… 「佐紀を連れていくですって!?そんなの許しません!」 ほら、来た…… 「けどな、光崎。稚佳に泣きそうな顔で頼まれたら断るわけにはいかないだろ。」 てか、こいつらどんだけ冴島が好きなんだよ……. 「それは、無理だよねぇ……。」 「それに、稚佳はもう一緒に行く気まんまんだし。」 それを聞いて黙る。 こりゃ、佐紀兄も連れていくしかないな。 これを聞いてあいつが佐紀兄を殺さなきゃいいんだが…… 「はあ!?沖縄は別にいいんや、やけど佐紀が一緒ってどういうことやねん!」 ほら、来た…… 「あいつ、ほんま殺したろか……。えぇ加減にせんと、退学させんで。」 こわっ まじ、こいつ怖ぇわ。 「しょうがないでしょう?私だって嫌ですよ。しかし、稚佳さんが頼んできたんですから……。」 「それで、ダメって言って嫌われても困るしぃ?」 「不可抗力だよ。」 全く、今からこんなんでほんと無事に終わるといいんだが…… 頭を抱える五月女だった。
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