すべてのはじまり

14/29
前へ
/245ページ
次へ
「ちょ、ちょっ、待ってください!!」 「あっ!ちかりん!!」 海斗さんの手が緩んだ隙に海斗さんの下から抜け出して、男の人の後ろに隠れる。 「?海斗、同意だったのでは?まさか、無理矢理?」 「同意?」 はて、同意とは? なんの、同意でございましょうか? 「みっちゃんが来なかったら、同意はとれてたよ。」 「なら、無理矢理ってことでいいですね。」 だからなんで!って海斗さんが叫んでたけど、男の人は僕の方を向いていた。 「?あの…?」 じっと穴があくほど見られてるのですが。 「あなた、名前は?」 「えっと、冴島稚佳です?」 疑問形になってしまった。 「冴島さん、あなたはどうしてここにいるのですか?」 「えっと、今度から星光学園に入学するんです…、それで蓮斗さんにここ連れてきてもらいました。今日は、とりあえず見学です。」 男の人は不思議そうな顔を見せた。 「蓮斗さん?一橋先生のことですか?」 「あっ、はい!蓮斗さんは僕の叔父です!」 一橋先生だって。 なんか、おもしろいね。 僕も一橋先生って呼ぶのかな?
/245ページ

最初のコメントを投稿しよう!

593人が本棚に入れています
本棚に追加