革命前夜

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革命前夜

こうやって掌の上でオマエの魂を見ている そして私は問うだろう 「オマエは何がしたかった? 」 圧倒的な力の前で、魂は嘘をつくことを知らない いくつもの力が命を得 残酷で愚かしい魂は散っていく この掌の上で人間の運命は変わっていく だがオマエはただ無垢な存在ではなかった 憎しみの土地で人の慈しみを知り、胸の奥底に眠っている光を信じる勇気があった  強いものは強い  弱いものは弱い この疑うべくもない冷厳な理(ことわり)に問いを投げ続ける遺伝子達よ 聖なる宇宙の秩序を変質させる魂の群れよ  東北が変わっていく  時代が変わっていく 私はオマエを見ていたい オマエは私を探すだろう そしてこの掌の上で濁りのない夢と野望を語れた時、すべては変わっていく 我は戦神(いくさがみ) 見せてもらおう 優しさの意味を知った人間の力を
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