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「ヒエー、すごい雨」
朝から降っていた雨は時間を追うごとに強くなっていて、西日本は豪雨災害に注意してという。こっちにも雨雲は流れてくるかな?
(よかった―きょう休みじゃなくて)
明日は晴れそうだ、一週間分のことをせねば。
「清水さん、今日悪いんだけど」朝礼で店長に声をかけられた。
「総菜ですね、入ります」
雨の日や天気の悪い時は弁当がよく出る、場所がいいのか悪いのか、コンビニはちょっと遠い、だから忙しいのかな?
「開店しました、弁当出します」
お願いしますの声。
私は作るほうじゃなく、並べるのが専門、売れ行きを見て、判断するのは、総菜部のチーフだけど、指示は私かな。
「すみません」
「はい、いらっしゃいませ」
工事現場の人みたい。
この間、男性に弁当を作っていたようだが頼めるか聞いてきたのだ。
「二つ以上であればおつくりします、配達はしておりませんので、取りに来ていただくようになりますが」
日替わり弁当を五つとのり弁当を二つ、お金をいただき、お名前を聞き、控えを渡した。
電話もいいかと尋ねられ、絶対こられるのであればお受けしますと言ったら笑われ、電話番号と、代表者のお名前を聞いた、何かの時にはこの方へご連絡しますと言って。
「お昼ですね、ありがとうございます」
「すみません」
「はいいらっしゃいませ」
昼までは忙しい。
カウンターには、頼まれた弁当が袋に入って並んでいく、お金はもういただいているから、控えと交換のものがほとんどだ。
「ありがとうございました、ふう」
「清水さん、休憩」
「すみません、行ってきます」
腰をさすりながらバックヤードに入っていく。
あたたたー、休憩所まで持たないときは、階段に腰を掛ける。
おなかの中のものが無くなった体は男性と同じ、筋力をつけないと、背骨や内臓に負担がかかると言われていたが、一度ついたぜい肉は落ちることなくついちゃってるしな。
「お、なにぜい肉引っ張ってるんだ」
「店長―、いじわるだな」
階段をのぼりながらこっちを見て言う人。
彼とは二年目だ。最初は短い時間のパートだったけど、今は一日使ってくれる、ありがたいことだ。
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