第二小節 友達以上にはなれません 

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第二小節 友達以上にはなれません 

目が覚めた、まだ六時、あと二時間寝れる、トイレ。 …ン?は?何? 目の前に、黒いウエーブのかかった頭。 抱き着いて、となりに寝てる男。 肌着とパンツ一丁。 腕をつねった。 んー。パシンと腕をたたいた。 何なのこいつー トイレに行こうとしてみた玄関には、夜の痕跡、座布団に毛布、そのわきには脱ぎ散らかしたもの。戻ってきて、歯磨きをしながら蹴りつけた。 「起きろ!」 んー 「わー」 「わーじゃねえよ、まったく」 あれ?俺?どうして? 「知るか、出てけ!タクシー代返せ!」 タクシー? ウワーかね、ねー。 みんなほおりだしてやった。 八時半出勤 タイムカードを押し、九時には開店、その前五分で朝礼。 社員たちは七時にはだいたい来てる、早い人はもっと早くから来てるから夕方三時で帰る。 品出しはほとんどがパート、アルバイト。 社員は店長、副店長が交代で、ロングワーク。 レジの社員ぐらいで、店は回る。 金、土、日は、広告が出るから、それが結構大変。 汗をかけばそれが冷える、着替えは持ってきている、それでも二回着替える、夏場はもっとだ。 「ワー、いたそう」 のぞく学生アルバイト。 「痛かったわよ、手術のあと一週間ひきつって」 「恐いなー」 「仕方がないよ、ガンだって、なりたくてなるわけじゃないしね」 帝王切開は横に切るのが多いんだって、私の真直ぐだもんなんて話す。へその上からまっすぐ下に伸びる傷はへそをよけてるからそこだけぷっくりとピンク色に膨らんでいる。 制汗スプレーを脇にかけ、すべて着替える。
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