Chapter 1 最初で最後の願い

10/11
382人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
うっすら目を開けるとまるで保健室で目覚めた時と同じような体験をする、起きようとすると少し頭痛がし、だんだんと記憶が蘇ってくる…そうだ!僕、また先生に迷惑をかけて… 思い出したのか落ち込んで先生に謝ろうと周りを見渡すがベットの近くに先生の姿はない 「どこ行ったんだろ…」 そう一言呟くとベットを囲っていたカーテンの向こうから 「目ぇ、覚めたか?早かったな…理事長が指定した時間までまだあるから寝てろ」 と、低く心地よい声をかけていき、『俺はやることがあるから少し保健室出るが、もし具合悪くなったり何かあったらそこのベットにあるボタン押せよ…そのときは、ほかの教師か俺が駆けつけるから』そう言うとすぐ出ていってしまい、1人になってしまった、 と、というか普通に声出せた、そのこと先生なにも言わなかったな、あ、謝ってない…どうしよ、僕いけないことをしたのに…と思うが先生はもういないし自分が変に出歩いてまた先生に迷惑がかかるのも嫌なので、寝ることにした 寝ると毎日夢を見る、昔の夢、もう忘れたいのに僕の体に残ってる傷はそうさせてはくれない、死にたいとも思うが、まだ希望があるうちは僕は死ななかった、いや、僕がただの意気地なしなのかもしれない、 毎日そんな思いをしながら今日もまた夢を見る僕、いつになったらこの呪縛から解き放たれるのだろうか…それは一生来ないかもしれない
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!