Chapter 1 最初で最後の願い

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僕が生まれてから11年…僕は今まで父さんと母さんのために生きてきた…でも… 僕は一度も学校…というものに行ったことがない…勉強はしていた、だがあったのは兄のお古の教科書 僕はどこまでやれば正確なのかわからなかったからとりあえず全部やった…それも全部学校に行くため… この家(地獄)から抜け出すためでもある その日始めて母さんと父さん、いや奥様と旦那様にお願いした。 「かあ…奥様と旦那様少しお話があります」 間違えて母さんと言おうとしたが怒られる心配があったのですぐ訂正し親の寝室の扉をノックする 「入れ」 そう低く短くいいビクッと震えて部屋に入っていき 「旦那様、奥様、お願いです、学校に行かせてください、学校が終わったらなんでもするので」 そう言い親の前で深く土下座をする…その姿は虚しく子供が親にするような態度ではない、しかしそれをみた親は至極当然のように 「そのいうことを聞いて俺たちにメリットはあるのか?またお前は俺たちに迷惑をかけるのかぁ?あ"」 そう怒鳴られ子供はビクビク怯えながら「申し訳ございません!申し訳ございません!」と、なんども謝るばかり、だが今回はどうしても願望を叶えたかったらしく 「僕が…家にいない時間が増えるので…とても心地の良い時間が…過ごせると思います。」 「ほう」とただ一言だけ答える父親にビクビク怯えながら「お願いです」と言いながら頭を床に擦り付ける
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