Chapter 1 最初で最後の願い

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すると父がある提案を出してきました 「じゃぁ、この学校の試験で首席を取ったら学校に行く許可を出してやるよ」 まるで虫でも見るかのようにそう一言だけいうと僕の目の前にパンフレットを投げた僕はあまりの嬉しさに目に涙を溜めながら 「ありがとうございます!ありがとうございます!」 と、何回も頭を下げた、そしてもう用はなくなったので部屋から出ると僕は廊下を歩きながら泣き崩れた あれから数ヶ月 試験当日、僕は初めて外出をした…学校に着くと、そこには沢山の人、人、人 (え、た、たくさんひ、ひひ、人がぁ…いっぱい) しかも周りの人は皆僕を凝視する (こ、怖い、なんでこんないっぱい人が、) 今まで外に出なかったつけなのか親と兄と叔父以外に人に会ったことがないため外の常識に慣れておらず歩くことさえままならないままその場でしゃがむ (む、むりぃ~…こ、わい…でも帰りたくもないでも…この空間から逃げ出したい) 気持ちが混乱してぐるぐる頭の中で考えていると急に誰かが僕の肩に手を添えて 「君、大丈夫?具合悪いの?」 急な出来事にビクッとし初めて知らない人に話しかけられたのでなにも答えることができずただしゃがんで震えるだけ、すると急に体がふわっと持ち上がって僕は状況が理解できなくそのままショートして失神してしまった それからのことはあまり覚えてないが誰かが僕を持ち上げてどっかに運んでくれてるような、僕はそう無意識に感じ寝てるだけだった 「…ん、…ん?…こ、こは…」
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