Chapter 1 最初で最後の願い

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「…ん、…ん?…こ、ここは…」 目がさめるとベットの上に寝かされていて状況がわからないまま混乱していたすると誰かがベッドの周りを囲んでるカーテンを開けてこちらに振り向いた長身で白衣を着ておりえらく顔の整った人が僕の方を見て 「君、大丈夫?…どこか怪我はない?」 と、訪ねてきた、僕はいきなり話しかけられて戸惑い、とりあえず大丈夫ですと言おうとしたが 「っ…、…?…」 なぜか喋れない、何度試しても喋れない…せっかく優しそうな人が話しかけてくれたのに、どうしてなんだろうと思いながらしまいには泣いてしまった、情けない、申し訳ない、迷惑かけてしまった、と思いながら静かに泣く、すると、いきなり男の人がしゃがみ 「はぁ…この喋り方ならいけると思ったんだけどな…やっぱダメか…はぁ…」 と、はじめに話しかけてくれた時より棘{とげ}のある話し方でため息をついている、やっぱら迷惑をかけてしまったか、と思い頑張って泣き止もうとするがなかなか止まらずそのまま数分が過ぎてしまった。 「おい、お前、いい加減泣き止め、話があるんだよ、」 次第に泣き止みはじめてはいたので言われたからすぐに泣き止んだ、だが返事ができないためとりあえず、すみませんでしたと言う意味を込めてお辞儀をしてみる、すると男の人が急に両頬を掴んで横に引っ張った、僕はあまりに唐突な出来事にビクッと体が震えてしまう、男の人がジロリと僕の目を見て 「なんで喋らないんだ?喋らなきゃわからないことだってあるんだが…」 と、言われても喋れないからなんとも言えない 、なのでとりあえず頷いてみた
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