61人が本棚に入れています
本棚に追加
三時間目の授業を受けていると、ドアが開いた。そこには、顔色が優れない翼がいた。
「…遅れ…ました……」
「橋本、お前大丈夫か?」
先生が尋ねる。
「大丈夫です…。」
「そうか。なら、いいが…とりあえず席に座りなさい。」
「はい。」
翼が隣の席に座る。先生は授業に戻り、黒板に書いていく。俺も板書をとった。そして三時間目の授業は終了した。終わってすぐに、俺は翼に声をかけた。
「翼。」
「…ん?何?」
「本当に大丈夫か?無理とかしてない?」
「大丈夫だよ…してないから。ごめんね、迷惑かけて。」
「迷惑なんか思わねぇよ。辛かったら俺に声かけろよ。」
「うん…ありがとう…」
四時間目の予鈴が鳴った。四時間は体育だ。俺と翼は急いで体育館に向かった。四時間もあっという間に終わって、昼休みになった。
「…一弥、ごめん…。ちょっと…付き合ってもらっていい…?」
「ん?いいけど、どうしたの?」
翼から付き合ってなんて珍しい。そう思いながら尋ねた。
「えっと…ちょっと体調悪くて…保健室に…一緒に来て欲しくて……」
「いいよ。じゃあ行こうか。」
「…ありがとう。」
俺は翼と一緒に保健室に向かった。
「失礼します。」
保健室の中に入ると、誰もいなかった。保健の先生は職員室か?
「先生いないけど、呼んでくる?」
「うーん…ベッド借りたいから呼んできてくれた方が助かるかも…」
「じゃあ、俺呼んでくるから待ってて。」
「ありがとう…」
俺は保健室を出て、職員室に行く。職員室の中に入って保健の先生に事情を話し、俺は先生と一緒に再び保健室に行く。
「橋本君、大丈夫?ベッド使っていいわよ。」
「…ありがとうございます。」
「神宮寺君も、わざわざありがとね。」
「いえ。それでは、失礼しました。」
そう言って、俺は保健室を後にした。教室に戻り、俺は瑞季と優斗と一緒に昼食を食べた。
「一弥、翼どうしたんだ?」
「具合悪かったみたいで、保健室で休んでるよ。」
「そっか。途中で来た時から顔色悪かったしな。」
「…うん。」
しばらく沈黙が続いた後、予鈴が鳴った。
五時間目は、古文。苦手な科目だ。そう思いながら授業を受けていた。すると、廊下に人影が見えた。
「先生。」
廊下に人影がいることを先生に伝えた。先生は教室のドアを開いて、誰かと話をしていた。この時、俺は嫌な予感がしたんだ…。
最初のコメントを投稿しよう!