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叔父の営む福祉施設は田舎の山の中。
バスで2時間ほど揺られ聞いたことも無い地名の駅で降りて
そこからは徒歩で40分
地図を頼りに住所の場所に行けば
それらしき建物を見つけた
「『向日葵園』?」
外観はちょっとしたアパートっぽい木造二階建ての建物
(かなり古そう…)
そんなことを思っていると…
「おぉ!よく来たな。お前が姉さんの息子の…」
僕に気がつき声を掛けてきた男性。
高身長でガッシリとした強面の男の人。
この人が僕の叔父らしい。
(はじめて会ったけどあまり写真の女性には似ていない。祖父には少し似ている気がする。)
訳あって叔父は若い時に祖父に勘当され
それ以来、実家には帰ってきていない。
母とは少し連絡を取っていたようだが
僕は会ったことが無かった。
「はじめまして。純です。今日からお世話になります。よろしくお願いします。」
そう言って頭を下げる。
「遠くからわざわざすまないな。何も無いところだが田舎の暮らしも存外悪くないぞ。ここにはお前と歳の近い子もいるし色々聞いてみるといい。」
「はい…」
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