第十八章 迷宮奇譚 三

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 でも、家は借りられたし、明海にも出会えた。 明海を枕にして眠っていると、明海が俺を舐めていた。 『明海君、市来は舐めてもバカのままだよ』 「知っています」  明海は、それでも俺を舐めていて、更に大きな欠伸をした。 「おやすみ、市来」  倉田の声が聞こえた気がしたが、俺は目を開く元気がなかった。 『闇夜の烏は黒いのか?』 完
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