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「雨之目さん……雪矢さん」
考えてみると、この二人は不思議だ。
ちゃんと刑事としての仕事をしているのに、警察と関わっている時の赤の点滅が出ない。
「記憶が消えないのですね……そうか、死保も、警察機関に協力者を作っているのですか」
雪矢は白を切り通そうとしたが、雨之目が両手を上げていた。
「君達の詳しい事情は知らないけど、今回は菩薩様を守れと言われてきたよ」
雨之目は、菩薩というのは誰かと探っていたようだ。
でも、暫くすると、一番、困った存在が菩薩だと気付いたらしい。
「困った存在?」
「そう。自分から事件に遭遇してしまう性質の者、要は、お子ちゃまだね……
興味のまま突き進み、結果、ハマって抜け出せなくなる」
そんな困った存在が、死保にいたのか。
でも、雨之目は俺を見ていた。
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