第一章 闇夜の烏(カラス)は黒いのか? 

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「リハビリとして、寒河江にやって貰ったらどうかな……」 「それも、いいですね」  電車が来たので乗り込むと、新悟に電話を掛けてみた。 でも、やはり繋がらなかった。 こういう時は、一ノ瀬に掛けてみるのもいいが、既に時任が電話していた。 「新悟は、現世に出ていて、又、単独で調査に行ってしまったみたいよ」  新悟の単独行動も、どうにかしないといけない。 新悟は、誰にも相談しないので、居場所の検討もつかない。  電車に乗りながら、周囲の景色を確認しておく。 死保では時間の感覚が無いので、どれだけ時間が経過しているのか、さっぱりわからない。 でも、前回出た時から、さほど時間が経過していないようだ。
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