第一章 闇夜の烏(カラス)は黒いのか? 

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 俺が眠りながら、考え込んでいると、倉田にペンで叩かれたような気がした。 「倉田さん、何か用事ですか?」  俺が起き上がって、倉田のノートを見ると、文字が書かれていた。 『市来、手に涎は垂らさないで下さい……それと、指を噛まないで』  そう言えば、何か食べている夢を見ていた。 倉田の指を見ると、歯型が幾つもついていた。 この歯型のサイズからすると、俺のものであろう。 「倉田さん、暇です!仕事が欲しいです」 『俺は、市来を見ていると、いつまでも新鮮で楽しいけどね……そうだね、 噛まれると痛いしね……仕事を取ってきましょう』  倉田は、文字を書く事しかできないので、俺が噛んでも、そのまま我慢しているらしい。
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