119人が本棚に入れています
本棚に追加
俺が眠りながら、考え込んでいると、倉田にペンで叩かれたような気がした。
「倉田さん、何か用事ですか?」
俺が起き上がって、倉田のノートを見ると、文字が書かれていた。
『市来、手に涎は垂らさないで下さい……それと、指を噛まないで』
そう言えば、何か食べている夢を見ていた。
倉田の指を見ると、歯型が幾つもついていた。
この歯型のサイズからすると、俺のものであろう。
「倉田さん、暇です!仕事が欲しいです」
『俺は、市来を見ていると、いつまでも新鮮で楽しいけどね……そうだね、
噛まれると痛いしね……仕事を取ってきましょう』
倉田は、文字を書く事しかできないので、俺が噛んでも、そのまま我慢しているらしい。
最初のコメントを投稿しよう!