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『市来は温かくて柔らかい……背中を撫ぜてみたいですけどね……』
背中など、そう気持ちいいものではないだろう。
俺が、倉田の手を持ち上げて、中に入ってみると、又、カーテンに投げられていた。
『市来、この部屋は俺が書く事に専念できるように出来ているからね』
俺が投げられているのではなく、書く事を邪魔したので、カーテンに寄せられているらしい。
この部屋が、倉田の一部なのだと考えた方がいいらしい。
俺が、カーテンの下で座っていると、今度はカツカツと倉田のペンが鳴っていた。
これは、倉田が俺を呼んでいる合図になっていた。
俺が、炬燵によじ登り、ノートを見てみると、絵が描いてあった。
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