学園内も危険がいっぱい!?─予兆─

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「え?もしかしてクロッカスが作ったの!?」 「はい、簡単な調理ならできますよ。さすがに本格的な料理はプロに頼みますけどね」 「でも、今のサンドイッチ美味しかったよ。店に出せるレベルだよ!?」 「褒めすぎですよ。執事科の生徒なら、これくらいは誰でも作れますよ」 執事科ってみんなレベル高いんだ…。 普通科の僕じゃ絶対できないことも簡単にこなしちゃうんだろうな…凄いなぁ…。 「カフェオレもいかがですか?サンドイッチはそんなにパサついてはいないとは思いますが、喉を潤すなら飲み物があった方がいいかと…」 「えっと……が、学校の自販機で買うから!」 「旦那様!?」 クロッカスの慌てたような声が聞こえたけど、それを振り切るようにして、校舎に向かって走った。 こうでもしないと、また僕はクロッカスに甘えて自己嫌悪に陥るんだから。 執事実習はまだ始まったばかりなのに、精神的にひどく疲れてる気がする。 確かに夜はあんなことがあって、しっかり眠れてないからかもしれないけど。 昼休みになって、軽く溜め息をついて、学食に行くか購買でパンを買おうかと思ってたら、何だか教室の出入口が騒がしい。
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