0人が本棚に入れています
本棚に追加
確かに主人より遅くくる執事はダメだよね…。
こうして見てみると、執事科の参加者は、本当にアイドルみたいに容姿が整っている。
同じ男だけど、素直に敵わないと思う。
女子も喜ぶワケだ。
そう思いながらも、目でクロッカスを探すと、クロッカスはずっと僕を見ていたのか、視線が合うとにっこりと微笑みを返してくれた。
思わずドキッとしたけど、他の女子達が自分に微笑んだと、騒いでいたので、苦笑するしかなかった。
授業は至って普通のティータイムを楽しむというもの。
女子は執事喫茶みたいな感じで喜んでいるけど、僕は男だしクロッカスもそんなに楽しくはないだろう。
でもティータイムって、こんな感じなの?
三段のトレイにサンドイッチ、お菓子というか、プチケーキみたいなのが乗っている。
「旦那様、どうかしましたか?」
「えっと…このサンドイッチとか食べていいの?初めてだから分からなくて…」
「食べていいんですよ。一応、一番下のサンドイッチから食べていくんですけど、今日はティータイムを楽しむことが第一なので、好きに食べてください」
好きに…と言われても…。
これは実習だし、それなりの作法で食べた方がいいかもしれない。
「クロッカス、ちゃんとティータイムの作法を教えて。作法も知らないのに、好きに食べてもいいと言われても戸惑っちゃうよ」
最初のコメントを投稿しよう!