学園内も危険がいっぱい!?─絶体絶命の中の信頼─

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何だか頭がズキズキ痛む。 ゆっくり目を開けると、見知らぬ場所で椅子に座って…じゃなくて、縛り付けられていました…。 見知らぬ場所だけど、落ち着いて見える範囲の景色をじっくり見る。 外は暗いけど、月明かりである程度は見える。 カーテンが閉められてなくてよかったかも。 クロッカスは僕が帰ってないこと気付いてるかな? 絶対気付いてるよね、僕の執事なんだから。 (クロッカスに助けてもらいたいけど、僕のできることで、少しでもクロッカスの手間を省かなきゃ…!最短最速で僕が助かるには…この縄を切らないとダメだ) 景色を見て思ったのは、どこかの使われていない教室、しかも特別教室だ。 雰囲気的に美術室かな? 生物室だったら泣いてたかもしれない。 ホルマリン漬けの生物は怖いもん! 【英井 伊月(ハナイ イツキ)様ですね。譲乃丞(ジョウノスケ)様の命でここにお連れしました。大人しくしていただければ危害を加えることは致しません】 (ジョウノスケ?それよりもこの人は誰?声が加工されてて分からない…!) とにかく落ち着かなきゃ! ここでジタバタしたって、体力の無駄遣いになる。 そうだ、少しでも情報を集めよう。 クロッカスの助けにもなるし、学園のセキュリティ向上にも役立つかもしれないし。
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