学園内も危険がいっぱい!?─絶体絶命の中の信頼─

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「あなたは誰ですか?」 【譲乃丞様の許しがなければ名乗ることはできません】 「では、僕はジョウノスケさんとどのような関係にあるのですか?全然分からないんですけど…」 【お答えできません】 「じゃあ、僕をここに連れてきた理由は何ですか?僕の頭を殴ってまで連れてきた理由…それくらいは話してください。あなたの意思で」 【……お答えできかねます】 何となく言わないだろうなと思ったけど、これじゃどうしようもない。 じっとクロッカスの助けを待つだけしかないのかな…? 悔しい思いをしていた時、ふと僕を連れてきた人物の言葉を思い出す。 ジョウノスケさんと僕の背後にいる僕を連れてきた人は、この場所を予め知っていた。 じゃなきゃ「"ここ"に連れてきた」なんて言えないんじゃない? 目的は僕かクロッカスか…それとも二人共? 情報が足りないのと、こんな状況だからか、頭の中が纏まらない。 そして僕はジョウノスケさんが誰かに気付いた。 何で忘れていたんだろう。 ジョウノスケ…友達の弓削…。 弓削 譲乃丞──。 何で弓削がこんなことを…。 「分かりました。大人しくしているので、朝になったら解放してください。僕は学生ですから、単位を落とすことはできません」
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