学園内も危険がいっぱい!?─絶体絶命の中の信頼─

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そうか。 クロッカスがきたから、全部終わったような気になっていたけど、まだ何も終わってないんだ。 クロッカスに運ばれながら、手の痛みが甦ってきた。 釘で何度か引っかいたから仕方ないけど。 少しでもクロッカスの負担を減らしたかったけど、こうやって負担かけちゃった…。 痛みはあるのに、クロッカスの体温と揺れが心地いいのか何だか眠くなってきちゃった。 今寝ちゃダメなのに…眠い。 そう思った時には、僕は意識を手放してしまい、この後のことは何も分からなかった。 「ん…あれ?ここ…」 「旦那様…!よかった…目が覚めたのですね…!」 「クロッカス…」 僕はベッドに寝ていたみたいで、服も制服じゃなくて、パジャマになっている。 「旦那様、手の傷と疲れで熱が出ていたので、明日まで学校は休みます。学校には連絡しておりますので、ご安心ください。今日の夕方に先生が数人こられます、昨夜のことが聞きたいそうです。私も側におりますので、旦那様のサポートを致しますからご安心を」 自分の部屋だと分かって安心する。 クロッカスがいてくれることにも安心している。 「クロッカス…ちょっとだけ側にいてもらってもいい?何か一人だと淋しくて…」 「いいですよ。先生方が来られたら、お出迎えとお茶の準備があるので、ここを離れますけど」
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