杏菜の叫び

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杏菜の叫び

杏菜は普通に帰って来た。 「どうだった? 大丈夫だった?」 杏菜が帰って来たと同時に瑞穂が玄関で聞く。 「……。わかんない……」 「先生が何か話した? どんな話した?」 瑞穂は問い詰める様に聞いた。 「うん。話したよ」 杏菜は淡々と言い、ランドセルを置きに自分の部屋へと行った。 「よく頑張って来たね!!アイス買っておいたよ!!」 リビングに来た杏菜に明るく瑞穂は言った。 「うん」 冷凍庫からアイスをだしアイスを食べ始めた杏菜に、 「で、どんな話したの? 先生は何て言っていたの?」 瑞穂は朝から、ずっとその事しか考えていなかった言葉を食卓の上で肘を付きながら、まるで事情聴取の様に聞いた。 「……えー。その子を先生が呼び出して何か話してた。で、その後私が呼ばれて、その子が私に謝った」 杏菜のあまりにザックリの説明に物足りなさを感じた。 「えっ? その子は何て言ったの?」 「あんまり覚えてない! なんか、そんなつもりはなかったって。ごめんねって!」 瑞穂をうざったがる様に杏菜は自分の部屋に行ってしまった。 「覚えていない」と言った杏菜の言葉に瑞穂はムッとした。 あの子があんなに辛いと言ったから、学校にも電話したのに。こんなに心配したのに!! 瑞穂は杏菜の食べたアイスのカップをゴミ箱へ投げつけた。
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