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セックスレス
「2年目か・・・嫌な記念日・・・」
結婚1年目で始まったセックスレス
今日で2年目
夫の美咲 太一は今年で38歳
私より10歳も年上の彼とは、寿退社した会社で出会った。
新卒の私に丁寧に仕事を教えてくれる姿に私が片思いを募らせて
告白して
交際して
そして結婚した
「幸せにするよ」
その言葉通り、専業主婦として悠々自適な毎日を送らせてもらっている
朝は太一にお弁当と朝食を作り、
玄関まで鞄をもってお見送り
キスは・・・できない
太一はキスをするのが好きではないのだ
「子供の頃からお袋がさ、口移しはバイ菌がうつるってうるさかったから。舞花が悪いんじゃないんだよ?ほんとにごめんね」
(私に原因がないなんて、なお悪い。だって、私がいくら努力してもどうにもならないってことじゃない。)
私は太一に気付かれないように微笑んで鞄を渡す
「今日は夕食はどうする?」
「悪いな、今日も会社の後輩の仕事を見てやらないといけないから、外ですませるよ」
(女・・・か)
そう、今世話をしている後輩は新卒の女の子なのだ。
太一は持ち前の親切心でその子の世話を焼いているそうだ。
最近は夕食も私と食べるより、その子と食べる日の方が多い。
「いってらっしゃい。じゃあ私は先に寝ているから」
「いってきます。」
太一は鞄を受け取ると振り返ることなく仕事に向かってしまった。
「広すぎるよ・・・」
私は誰もいなくなった家に一人取り残されて泣いた。
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