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クチクチと静かな事務所に水音が響く。
私は優に口を指で塞がれているから、辛うじて声を抑えることが出来ていた。
「舞花・・・かわいいよ・・・声聞けないのが残念」
優は夢中になって私にむしゃぶりついた。
(ああ、好き、大好きよ優)
声を出せないけれど、心の中で強く思う。
優の荒い息と汗の匂いが心地よかった。
「舞花・・・は・・・もういっていい?」
わたしは返事の代わりに優の腕に頬ずりした。
「優・・・優・・・」
ドクリとあついものが私のなかに溢れた。
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