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夜が更けるが私はどうしても眠れなかった。
これからどうしたらいい?
一生ここで終わるなんて絶対に嫌。
「絶対に抜け出してみせる。こんなところで朽ち果てるなんて絶対に嫌」
そのためにはどうすればいいか。
まずは太一が家にいる間は眠って過ごして体力を温存する。
そして、カメラから見えない布団の中で、どうにか足枷を外す方法がないかを探す
今の私に思いつくことはこれくらいしかなかった。
携帯も取り上げられて、防音がしっかりしているマンションの一室だから
外部の助けがくることはまずないだろう。
インターフォンですら、太一が電源を落として使えなくしてしまっているくらいだから。
「優・・・もう一度会いたいよ」
今の心の支えは優にもう一度会うことだけ。
それだけだった。
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