光に向かう蝶

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私と優は電車の切符を買い、新幹線に乗り込んだ。 「電車の旅って初めてなの。楽しみ」 「俺もだよ。舞花と一緒だから、なおさら楽しみ」 ふたり顔を見合わせて笑う。 そうして電車が動き出した時だった。 ダン!!! 車窓が力一杯たたかれ、「舞花!!」 絶叫が聞こえた。 窓の外には血走った目をした太一が電車にすがって私を見ていたのだ。 だが、電車は発車し、太一も駅員に取り押さえられていたから、実害はなかった。 心臓がバクバクする。 私がおびえている様をみて、優は強く抱きしめて、背中をさすってくれた。 その時だ、 「舞花、ちょっとごめん」 優が私のワンピースの襟に手を這わせた。 (え・・・え・・・こんなところで!?) 私は驚いてとりあえず目を瞑った
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