第1話 発現

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この停電は電力会社が協力して島の元で電気を切っちゃうもので、その間、島は真っ暗になる。 今の時代そんな事しても大丈夫なのかなーて思う。 近所にある旅館のおじいさんも生け簀のポンプが止まって大変みたいなこと言ってたし・・。 そんなことをするのは、島にある2つの神社の神さま同士がその間にデートするから。 だからその間は島の人達は家から出ないで暗がりでひと時を過ごす。 神さまのデートの邪魔をしないように。 島の外の人には不思議に思えるこんな風習が私は好き。 私には少し歳の離れたお姉さんが2人いるけど2人とも島から出て行ってしまった。 私は島が大好きだからずっと島で暮らそうと思っている。 今日は12月28日で年を越せばすぐこのイベントがある。 私も巫女として忙しい一時を送ることになるだろう。 ** バスが港に着く ** シーン3(帰りの定期船にて主人公に しるしの発現) シノが乗船する頃にはあたりは真っ暗になっていた。島に向けて船は出港した。 あと5分ほどで おんべ島 に着くすこし揺れる船内で、シノはそんなに暖房が効いている訳でもないのに暑苦しさを感じ、デッキに出た。 デッキに出ると目の前におんべ島が見える。島のあちこちに明かりが見える。     
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