現実に引き戻される「蒼焔」

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あたしの言葉にウルフは聞いてきた事を話し始める。 「今日来たのは確かに凪斗とアドルフ…八虎 だな。それとSPとして部下が5人だ。 真凛を指名している。あと、もう1人ヘルプで女が付いたらしい。 それからPawnの話だと理人の飼い犬が4匹紛れ込んでいた事も確認出来た」 『7人と4匹か…真凛以外にヘルプがいた?そのヘルプはどうした?』 「それが…オーナーが言うにはつい最近入った子だったと。 何故か凪斗と意気投合して、アフターに行ったらしい」 『凪斗と?妙だな…そいつの名前は?』 「それが…」 『何だよ、はっきり言えよ』 「Kingが来てからじゃ…?何だよ」 ウルフが黙り混む。ふとウルフの足元を見ると、黒い小さなポーチが落ちていた。 あたしは立ち上がると自分の口に人差し指を当ててウルフが話すのを止めさせた。 白い手袋をはめてポーチを拾うとゆっくりとファスナーを開ける。 中からは煙草とライター、そして赤い名刺入れが入っている。 煙草はジタン。ライターは特に細工はない。名刺入れを開けると黒字に銀の文字で名前が書かれていた。
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