現実に引き戻される「蒼焔」

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あたしとウルフは名刺の名前を見つめる。そこには「雪音(ゆきね)」と書かれていた。 「雪音?Pawn、雪音って奴はこの店にいたか?」 「いえ、聞いたことがありません」 『何か引っ掛かるな…Masterはいつ着くんだ?』 「黒い名刺、名前は銀の箔押しか…どっかで見たことあるなぁ…」 ウルフが記憶の片隅から名刺の事を思い出していると、外が騒がしくなってきた。 部屋の扉が開きKingとRook、夜叉が現れた。全員マスクをしている。 「待たせたな。大丈夫か?」 『Master、申し訳ありません』 「お前が謝る事じゃないだろ?話の内容は把握している。Bishopの左腕にはバングルが着いているからな」 「それで、そのグラスとテーブルから問題の薬物が出たったわけね。Mariaから連絡はもらってる。 一応、簡単に掃除をしましょ。ところでそれって誰の?」 『それが、今日ヘルプで入った奴の物らしいんだが…雪音って名前の奴らしい。多分偽名だと思うが』 「思い出した!この名刺…「Narcissu(ナルキッソス)」のだ!」 「急にでかい声を出すなよ!」 店の名前を思い出したウルフが大きな声を出す。隣に座った夜叉が耳を塞ぎながらウルフを怒る。 『「Narcissu」?それってどこの組織の店だ?』 「いや今はもうないよ。だって3年前に潰れたから」
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