Prologue:BARにいる「刹那《蒼焔》」

2/4
6人が本棚に入れています
本棚に追加
/77ページ
「Kingが決めたんだろ?だったらもうそれで良いじゃねぇかよ。 俺等でどうこう出来る問題じゃないし、第一俺は関係ねぇし…」 『だから、何でそうなるの?って言うかウルフ、また立ち聞きしてるわけ?』 「お前等、いい加減にしろよ…もうすぐ店開けるぞ?」 あたしがウルフを怒ると同時に、別の人の声がカウンターの方から聞こえて来る。 この店のマスターの「夜叉(やしゃ)」の声だ。 「兄貴…あいつ等に言ってやって下さいよ。 バックヤードで喧嘩された日には、俺はどうしたらいいんですか? ゆっくり開店準備も出来ないっすよ」 「全く、困った奴等だな…「Bishop」もうすぐ開店だ。今日は「刹那(せつな)」で来いよ」 『だってさ、蒼焔。お前の出番だ。俺は『Masterからの指示』がなきゃ出れない』 『今日は蒼焔を所望か…我は万が一の為に備えておこう』 『ちょっと待ちなさいよ!って夜叉、何であたしなのさ…』 「別に意味は無い。ただお前の方が女受けが良いんだよ」 『女受けって…あたしも一応「女」なんだけど…』 「よく言うよ、普段「女としてみるな!」って言ってるくせに…」 『ウルフはあたしの小姑なの?いちいちうるさいよ!』 「いい加減にしろ!この店のマスターは俺だ。Bishopもウルフも、さっさと準備しろよ!」 呆れながら夜叉が言うと、あたしとウルフは仕方なく指示に従った。     
/77ページ

最初のコメントを投稿しよう!