焦る『銀の魚』達

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しかし、それをKingの前で話すわけにはいかない… 部屋に入るとドアのノブに小さな盗聴器を付ける。これで店の状況を凪斗に知らせる事が出来る。 そして何とか体裁を取り繕い、被害者を演じながら店の状況を説明しているが、Kingの横にいた黒いスーツを身に纏い、サングラスをした男「澪」がこちらをずっと見ている気がしてならない。 他のメンバーの中には黒いドレスを着た女や眼鏡をかけた男、そしてQueenと呼ばれているKingの配下もいてこちらを見ているが、何故か澪と呼ばれる男性以外は全員マスクをしている。 しかも澪は他のメンバーよりも口調や態度が荒く、Kingに叱責されれば大人しくなるという状況だ。 時折ポケットの中のスマホが動く。多分凪斗だろう。でも出る事は出来ない。 一通り話をすると、Kingは状況を把握したのか下がっていいと言う。足早に部屋を去ると、すぐに盗聴器の内容を聞きながら、凪斗と連絡をしていた。 「凪斗様、風雅が来ました!Queenもいましたが、他にも3人一緒です」 「やっと出てきたな。自分の店が毒牙にかかっている事も知らずに…」 「それが…Queenが今日ここにアドルフが来た事を知ってます」     
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