焦る『銀の魚』達

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「暁…お前何やってんだよ!」 「おかしいです。あの盗聴器は小型で、普通の人間は気づかないはず…」 「じゃあ何でばれてんだよ!しかもあの声、澪とかいう奴だろう?しかもカメラの事まで気づかれてる。一体何者だ?」 「分かりません…ただ「怒らせたら風雅でも止めるのが大変」だと言ってました」 「八虎様には俺から報告をするが、計画の決行が早まる可能性もある。お前は今まで通りに店を動かせ。「Scylla」を掌握したらお前は家の組織に来ればいい、分かったな」 「はい、凪斗様」 そう言って連絡を切る。そこにKnightが帰ってきた。 「暁、どうした?顔色が悪いけど…」 「白兎(はくと)様、風雅様と一緒ではなかったのですか?」 「ちょっと用事があってね。風雅様はまだ中に?」 「はい。お連れの皆様と一緒です。そう言えば皆さんマスクをしていますが…」 「あれね。家の研究班の中でインフルエンザウイルスの研究している奴がいて、それに感染しちゃってさ、だからマスクが必要なんだ」 「そうでしたか…でも澪様はマスクをしてませんでしたよ?」 「澪がマスクをしてない?ああ、あいつは良いんだ。澪もインフルエンザに罹ったからね。 今は治ってるし、同じウイルスには罹らないからね」 「だから1人だけマスクをしてなかったのですね」 「そう言う事。俺も風雅様の所に行くから。あ、店は閉めておくから暁は帰っていいよ。 お疲れさま」 「そうですか?ではお願いします」 そう言ってKnightは暁の肩を叩き、小型の盗聴器を仕掛ける。暁は少し安心した顔をして店を後にした。 そしてKnightはそのままVIPルームに戻ってきた。
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