第1話:追放

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 お前はもう、パーティーにはいらないから、と。  そう言われた。  役立たずで、のろまで、グズで間抜け。  養う金すらもったいない。  だから、お前とはもうここで終わりなんだと。  パーティーのリーダーに、冷たい目線と声音で縁を切られた。  罵られるだけ罵られ、俺は所属パーティーを解雇される。  悔しい思いはあった。  でも涙よりも、届かなかったのだという気持ちのほうが大きかった。  ずっと、憧れのパーティーだったんだ。Sランクパーティー『ソウルブレイズ』。  俺がちっちゃい頃から、メンバーを入れ替えながらずっと続く名門パーティーで、常に冒険者の都市でトップの地位を走ってきた。  カッコ良かった。輝いていた。  戦士は筋骨隆々としたマッチョメンで、魔法使いは巨乳で色っぽい。  盗賊は抜け目なく辺りに厳しい視線を走らせ、弓兵はすらりと伸びた手足が長くてカッコいい。  Sランクパーティー『ソウルブレイズ』のメンバーはみんな、輝いて生きている。  冒険者としての『今』を懸命に駆け抜けている。そんな憧れがあった。  だから、『ソウルブレイズ』の仲間は家族なんだって。  パーティーメンバーの信頼は固く、困ったことがあればなんでも助けあえる。  そんな、理想のパーティーだったはずだった。  俺はそういう『ソウルブレイズ』が好きだったのに。
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