第三ショー ホワイト&ブラック

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 ヒラリと家の塀に飛び乗ったクロヌコ。  ご存知、皆星町のエージェント、ダブルニャーセブンである。 「……さて、オレの出番だニャ」  ニヒルに片笑んでいると、懐のスマホが鳴った。 「Qか。なに、幻の究極小型核兵器ブルーローズが皆星町に隠されているニャと!? それは小さなポシェットにあるという情報がはいったのニャ!」  ダブルニャーセブンは0コンマ2秒でピピンと閃いた。  小さなポシェット→チャーコのポシェットだ。  ブルーローズは超小型で、見た目はあめ玉と変わらない。  食いしん坊のチャーコが口にしたら、それこそ一瞬で地球はドカンである。 「まさかチャーコが究極兵器を吊り下げているとは。早く追いかけニャいと!」  その刹那、  ダブルニャーセブンが振り向きざまに拳銃を構えた。 「そこにいるのは誰ニャ?」  塀の一角に向けて威嚇する。  すると、  ペロンと塀の一部がめくれた。忍法「隠れ身の術」である。そこに全身黒い忍び装束のチッコイ奴が立っていた。  覗く手足や顔は真っ白でフカフカ、頭部は頬かむりで覆われているが、ピコッと三角ケモ耳のカタチが見てとれる。 「……忍者ニャの?」 「ヨーコさんのムコでござる!」     
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