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「デパート…」
突然、鶴元が呟いた。
「各デパートや百貨店を回って、処分に困っている傘がないか聞いてみましょう。諦めるのはまだ早い」
彼女の目はすでに疲労から回復し、次の行動を睨んでいる目だった。
その目力に押されて、山本も鼓舞されずにはいられなかった。
「分かった。まずは繁華街に出よう」
山本と鶴元は飲み終えたペットボトルをゴミ箱に捨て、すぐに駅のホームへ戻った。
「こういう時は、今できることを全力でやるしかないもんね」
鶴元はそう言いながら、すぐにやってきた電車に乗り込んだ。
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