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鶴元はすぐに携帯で大学の仲間に連絡し、すぐに車で繁華街へ来るように指示した。待つこと15分。
指定の場所に着いた軽自動車へいただいた傘を積み込むと同時に、鶴元は今まで確保してきた傘を一斉回収する指示を出した。
鶴元と山本は次のデパートへ、仲間たちは各駅へと向かい、また集まったら連絡する約束を交わして、それぞれの持ち場へと戻った。
そうやっていくつかの百貨店、デパート、量販店を渡り歩き、仲間と連絡を取りながら、ようやく大学へ戻れたのは、日が暮れてかなり時間が経ってからだった。
山本は鶴元の適確な指示とその行動力に唖然としながら、回収した傘を数えていた。一部骨の折れた傘もあったが、綺麗に拭いて修繕すれば使えそうな傘ばかりだった。
数名で集めた傘を数えたところ、全部で197本だった。あと50本ばかり足りなかった。山本はすぐに実行委員室で休んでる鶴元のもとへ向かった。
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