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第二章 夢での再会
数日後――リオは再び見合いの席にいた。
先日、夢の世界で『ソフィア』と言う女性に出会った――しかし、それは現実ではなかった。
現実ではなく、夢……ならば、強く願えばもう一度会えると言う期待を持ちながら、寝室で眠りに入ったリオ。
しかし、一向にあの夢を見られることはなかった。
それは自分の想いがまだ小さいからだと……そう思い、早く一日が終わらないかと思う。
だがそんなことはお構いなしと言わんばかりに、また見合いの席だ。
疲れは溜まる、ただただ面倒な手続き――嗚呼、嫌になる。
ソフィアに会えないストレスと、邪な考えしか持たない女性を相手にするストレスで、リオの苛立ちは徐々に高まりつつあった。
そして今回も――
「――今回のお話はなかったことに」
リオから断りの話を申し出た――しかし。
「いいえ、それは叶いません」
目の前の女性はそれを“拒否”したのだ。
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