ユーゲント アールヴ「放浪任務編1」

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(あの男の・・・・・・言ってたことって・・・・・・?) 少女は言い直す。 「この辺の地理に詳しい」 [ギクッ]と、その言葉を聞いて女の子は、あの兵士を思い出し身体が萎縮した。 その問いに答える前に女の子は確認したかった。 「あ・・・・・・あの兵隊は・・・・・・あなたが・・・・・・」 「その・・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・」 少女は答える。 「ああ、邪魔なんで消えてもらった。」 「きえて・・・・・・もらったって・・・・・・」 女の子の思考は停止状態に近かった。 自分がどんなに懇願しても、あの兵隊は止めなかった。 自分がどんなに抵抗しても、あの兵隊は止めなかった。 更に事態を悪化させ、自分に「死」を・・・・・・ だが、どうやったのかは知らないが、この少女のおかげで彼は消えてくれたのだ。 女の子の目から大量の涙がこぼれ出す。 嗚咽し、拭っても拭っても涙は止まらない。 「死」から「生」への歓喜なのであろうか? そしてこの少女への、感謝の涙。 「詳しいのか?」 そんなことはお構い無しに少女は尋ねてくる。 「ええっ、ええっ、知っています、知っていますとも」 「だって、私が生まれ育った街ですもの」 女の子は少女に、目一杯の笑顔で答えた。 が、・・・・・・ 女の子の表情は一瞬で豹変した。     
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